No.64 イヌノフグリ(H14.1.31)

撮影 H14.1.25 鴨居
イヌノフグリ(ゴマノハグサ科クワガタソウ属)

 ヨーロッパ原産のオオイヌノフグリやタチイヌノフグリは、繁殖力がたくましいので、全国に帰化しています。オオイヌノフグリの花は、美しい瑠璃(るり)色で、直径も1センチほどあり、早春からよく目につきます。
 この2種の仲間に圧倒されて、昔はよく見られた在来種のイヌノフグリは、今ではめったに見られない珍しい植物になってしまいました。神奈川県内では、数ヶ所に点在しますが、三浦半島が多いようです。道端や草原などに生育しています。
 花は淡紅白色で紅紫色のすじがあり、直径は2~3ミリです。花期は3~4月といわれますが、写真のものは、1月半ばから咲き始めて2週間で終わってしまいました。
 和名のイヌノフグリとは、犬の睾丸(こうがん)のことで、実の形が似ていることからついたそうです。かわいそうな名だという人もいますが、わが家の愛犬のものを眺めていると妙に納得してしまいます。

 

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更新日:2023年10月12日 14:03:21