No.57 キチジョウソウ(H13.10.18)

撮影  H13.10.7 横浜市金沢区
キチジョウソウ (ユリ科キチジョウソウ属)

 関東地方以西、四国、九州、中国に分布し、樹林内の木陰に生える多年草です。三浦半島でも照葉樹林や植林地などの下に群生しています。
 太い根茎が地表をはって伸び、先端に常緑の葉を束生します。
 葉は無毛で鮮やかな濃緑色をしており、平行な葉脈がはっきりしています。
 高さ10センチ前後の花茎の上部に径2センチほどの淡紅紫色の花を総状につけますが、葉より低いのでなかなか見付けにくいようです。花期は長く、9~12月です。
 果実は翌年、球形で径8ミリの液果を紅紫色に熟します。
 和名は、漢名の吉祥草の字音からとったものですが、キチジョウソウが開花するのを見ることが珍しく、この草を植えている家にめでたいこと(吉祥)があれば花が咲くといわれ、この名がついたといいます。

 

<「植物歳時記」に戻る

 

更新日:2023年10月12日 14:27:07