月報 2001年度 10月号

 

平成13年(2001年)10月1日
編集発行・横須賀市教育研究所/代表・小山 雄二
E-mail: kenkyu@edu.city.yokosuka.kanagawa.jp

 

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巻頭


 

人ごとでない 薬物の怖さ

 

~平成13年度 第1回巡回講演会
水谷 修氏の講演から学ぶ~

 

 

◆シンナーにはまり、依存を繰り返し、ダンプカーにはねられ死んでしまった少年の話。覚醒剤などの乱用で、脳の8%が溶け、70歳代の人と同じぐらいの脳になってしまった中学3年の少女の話。覚醒剤の乱用で、顔から虫がはい出す幻覚に襲われ、顔をカミソリで傷つけた少女の話など実例をあげて話した後、生徒には、こう語りかける。「君たちが大人になるまで、二人に一人は覚醒剤やシンナーに誘われる。誘うのは暴力団や外国人ではなく、友達ですよ。」「シンナーをやめられないのは、依存症と言う病気だからだ。病気は、愛や罰では救えない。」と・・・。

 

◆生徒からは、「毎年、1年間に何人もの多くの人達が、シンナー、マリファナなどのドラッグを多く服用したために、死んでしまう人がいることを聞いて少し驚いた。友達や親友からの、誘いの断り方など、いろいろなことを知った。自分も気をつけようと思った。あと、暴走族とかに絶対に入らない。」(男子生徒)「一番心に残ったのは、好きな人の薬物使用をやめさせるめために、シンナーを自分で飲んでしまった女の子の話です。聞いていて、とても可哀想で悲しくなりました。そんなふうにならないためにも、シンナーなどの薬物は絶対にやってはいけないと、改めて思いました。」(女子生徒)などの感想があった。

 

◆人から薬物を最初に誘われたとき、断れるかどうかが最大のポイントであろう。断れなかったら、「道の広い方へ」「明るい方へ」「人のいる方へ」逃げなさいとアドバイスがあった。これから、各学校でも薬物防止をテーマにした授業を積極的に行い、自分を大切にし、誘惑に負けない心を育てて欲しいと思う。

 

◆去る7月4日(水)今年度第1回目の講演会が実施された。平成9年度からでは21回目になる。その目的は、21世紀をになう子どもたちを育てるため、市民に開かれた教育を目標に各地域に出向いてその地域特性に応じたテーマを選定して講演会を開催し、質疑を通じて意見の交流を図ることにある。具体的には、(1)地域教育力の再生、(2)学校、家庭、地域の連帯強化、(3)人に優しい町づくりをになう心豊かな子どもの育成の3つを重点に掲げ、平成9年度から設定された事業である。

 

◆最近の青少年の問題の一つとして、薬物汚染が心配されている。新聞などのマスコミからも、薬物乱用事件が度々取り上げられているが、特に中・高校生の乱用者が増加していると言われている。そこで、「薬物(ドラッグ)とは何か。」「本当に自分の身近に薬物は迫っているのか。」「なぜ、思春期の子どもたちは、薬物に手を出してしまうのか。」「誘われたとき、どのようにして自分を守るのか。」「薬物は体にどのような影響を及ぼすのか。」「乱用した者の行く末はどうなるのか。」等々の問題を生徒や保護者、市民と共に考えてみようと、衣笠中学校を会場校として、城北小・衣笠小にも協力を頂き、「思春期の子どもたちは、今」~子どもたちはに迫る、薬物の魔の手~テーマで講演会が計画された。

 

◆講師には、横浜市立戸塚高校定時制教諭の水谷修氏をお招きした。水谷氏は、学校で生活指導を担当し、高校生の非行・薬物汚染問題に関わり、生徒の更生と、薬物汚染の拡大の予防のための活動を精神的に行っている。講演では、全校生徒578名と保護者・教職員など66名が聞いた。
 

(小山 雄二)

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特集


 

カットは岩戸中学校 古谷尚先生の作品です。

 

「言 葉」

子どもから学んだこと

大矢部小学校  教諭 菊間 晴子

大津小学校  教諭 高橋 依子

 自分の思いを伝える手段として,人はいろいろな方法を使います。その中でも,日常よく使われている「言葉」について,子どもと接していくうちに気づかされたことがあります。
 例えば,あまり自信がないことを話した時,無意識にあいまいな表現をしていることがありました。そんな時,子どもたちの頭上に,次々とはてな(?)マークが飛び出しました。
 「先生は何を言いたいのだろう。」
 また,自分で整理できていないうちに発した言葉に対しても同様,はてなマークが飛び交い,違う解釈をされてしまうこともあります。
 子どもは正直に,考えてみてもわからないことはわからないというサインを出します。そんなやりとりの中で,今まで,言葉に対して重みを持たずに自分になりに解釈し,消化してしまうことが多かったことに気づかされました。それを人に伝えようにもきちんと伝えることなどできません。
 人との信頼を簡単に奪うこともできるものも言葉です。言葉はそういう怖さを持っているのです。
 教師となり,子どもたちとかかわることがなかったら,このような問題点にこんなに早く気づくことができたかどうか。当たり障りのないことを伝え,相手にきちんと理解されなくても,ただ通りすぎていただけかもしれません。

しかし,気づくことができた私は,これから言葉にずっしりとおもりをつけて,人にたくさんのことを伝えていきたいと思っています。
 毎日の学校生活の中で,まずは子どもから私,私から子どもの橋が危ういものにならぬよう,日々努力していきたいです。

 

 Nさんと初めて会った時,ニコニコしているのがなんとなく他の子どもと様子が違うことに気になりました。遅刻や欠席が目立つようになり,家庭への連絡も密に取りましたが,なかなか良い方向へは進まず困っていました。
 「学校も先生も大好きなのに,どうしても起きられない。だから学校に行かれない。」
 学校が好きなのに学校に行かれない。私はこの言葉を聴いてとてもショックを受けました。私が不勉強だったため,Nさんの悩みに早く気づいてあげられなかったが悔やまれ,もっと研修に励まなければと痛感させられました。保護者に研修所や相談学級,臨床心理士の先生方を紹介し,受け入れてもらうことがどれほど大切かということも学ばせていただきました。
 そしてNさんが遅刻をして来ても,クラスの子どもたちがNさんを暖かく迎え,自然に声をかけてくれたことにどれだけ助けられたことか。クラスの子どもたちみんなに感謝しています。クラスの雰囲気も大切だということが分かり,学級指導にもさらに力を入れなければと思うようになりました。
 目まぐるしく変わる今の世の中で,子どもたちの抱えている問題は多種多様であると思われます。研修を積み重ねながら,子どもたち一人ひとりを見つめる目を養い,子どもたちが子どもらしく生き生きと活動できるようにアドバイスできればと考えています。

 

 

バッタさん,寂しい?

一人ひとりが 光るために

高坂小学校  教諭 岸川 亜祐子

田戸小学校  教諭 上赤 裕美

 昨年,2年生を担当していた時のことです。ある日,子どもたちが30匹ほどのバッタを捕まえ,教室で飼うことになりました。子どもたちは毎日バッタを腕に乗せたり,教室で放したり,と大変かわいがっていました。
 しかし,1週間後,バッタは少しずつ減り,15匹ほどになってしまいました。「どうして,バッタさんは死んでしまったんだろう?」子どもたちは話し合います。「草が枯れているからだよ。」「いっぱいいたから苦しかったのかな?」子どもたちは新しい草を根ごと抜いてきて,水槽の土に埋めバッタがいつでも新しい草を食べる事が出来るように工夫をし,毎日草を入れ替え世話をしました。
 けれども,日が経つにつれて,バッタはどんどん減っていきました。ある子どもが「バッタさん,家族と離ればなれになってしまって,さびしいじゃない?」と言いました。子どもたちはバッタにとってどんな生き方が幸せなのかの話し合いを始めました。狭い水槽の中で餌をもらって暮らすのがいいのか,それとも,広い草原で自由に暮らすことが幸せか,ということです。
 結局,子どもたちは外にバッタを返すことにしました。3匹になってしまったバッタでしたが,子どもたちは,「遊んでくれてありがとう。」と言いながら,お別れをしていました。
 子どもたちのこのような姿を見て,バッタという小さな命に対しても自分に置き換えて考え,大切にできる姿にはっとさせられました。そんな,こどもたちの純粋な心と共に歩めることをうれしく思います。子どもたちの心を大事にこれからも,頑張っていきたいと思います。

 

 私が学級づくりの中で心がけている一つは,一人ひとりの良いところや違うところを認め合うということです。字が丁寧だとか席にきちんと着けているとか,些細な事でも今までより光っているところがあれば,その気持ちを声に出して伝えてきました。
 一学期も半ばを過ぎた頃,体育の時間にある子が話しかけてきました。
 「ねぇ,先生。Aさん,すごく前転上手だよ。」
 私はこの一言にドキッとさせられました。Aさんというのは,学級の中でもおとなしい感じの子です。この一言に至るまで,私は目立つ子にはたくさんの目を向けて声をかけてきたけれど,学級の中でも普通といえる子にはあまり目を向けてこなかったんだと子どもが教えてくれたのです。
 「Aさん,みんなに見てもらおうか。」
 Aさんは,一瞬,緊張した表情を見せました。他の子どもたちもAさんをジッと見つめています。Aさんは慎重にクルリクルリと2回前転をしてみせました。回り終えると,
 「あんな風に回りたいなぁ。」
の一言と大きな拍手。Aさんは顔を赤くさせながらも,拍手とその一言で,今まで見たことのない笑顔を見せてくれました。
 子どもたちは,私の2つの目では足りないところを補ってくれます。時には私を誉めたりするので,私も嬉しくなったりしますし,子どもたちに負けていられないなぁと感じることもあります。
 お互いに光っているところを見合って,思いをどんどん言葉にしていきたい,一人ひとりがどこかで光れる場をつくっていきたい。子どもたちは私にそんな思いを抱かせる小さな先生です。

 

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相談室


 

 

<子供とともに>

 

-社会で生きる力を育ませるためには-

教育相談室

 

 

◆5月半ばに,以前関わっていた不登校の小学生の母親から中学生になった娘の現在の様子を伝えるお手紙をいただきました。部活動にも入部し,学習にも取り組んで元気に学校生活を過ごしている内容の文章と共に,入学式に校門で撮影した彼女の胸を張った写真が同封されていました。

 

◆8月初旬には,これも以前関わっていた不登校の高校生の母親から3年ぶりにお電話をいただきました。進路変更をして通信制の高校に通った彼は通信制高校を3年で修了し,通信制の私立有名大学に進学して充実した学生生活を過ごしているという話を母親から聞き,彼の成長を感じることができました。

 

◆以上のように不登校で関わった子どものその後成長を目の当たりにする機会を何度か得る中で,保護者の喜びの気持ちを知ると同時に,保護者の社会人=大人としてのマナーを感じる出来事でもありました。

 

◆社会人としてのマナーということを考えた時に,数年前に招待された中学校の学年同窓会の幹事から聞かされた言葉を思い出しました。

 

◆それは「同窓会の返信用はがきに,『○○(幹事名)行』となったまま送られてきたものが多かった。20歳代半ばになって社会人として働いているのにマナーを知らないのにはがっかりしました。先生が国語の時間にこういったところまで教えてくれれば,社会に出た時に恥をかかなくてすんだのではないでしょうか?」というものでした。

 

◆たしかに私は国語の授業の時に,ここまでは教えた記憶がなかったので,「そうだね。」としか答えられませんでした。と同時に,自分の国語の授業について振り返り,社会人として生きていく上で必要なマナーを中学生に教えてあげられる工夫をしなかったと反省させられました。

 

◆社会に出た時に生きていくうえで,必要なことは何でしょうか。物事を理解し,正しく遂行していくために「知識」も必要だと思います。また,一人で全てを行う能力を持っている人以外は,他者との関係が生じるわけですから,社会性や対人関係能力=コミュニケーション能力も必要となってきます。そういったものは,子どもの時からの経験の積み重ねによって子どもの身についていくのではないでしょうか。

 

◆不登校の子どもに限らず,現在,子どもの社会性や対人関係づくりにおける経験不足が多くの方に指摘されています。学校は教科の学習を通して「知識」の基礎・基本を学ぶ場であると同時に,同年代・同世代との集団生活を通して社会性を学ぶ場でもあります。以前は家庭や地域で育まれていた子どもの社会性が,社会の状況の変化と共に育まれなくなってきています。しかし,前述した「子どもの時からの経験の場」は,学校・家庭・地域なのです。

 

◆社会で生活していくうえで大切な「知識」や「社会性」の獲得を,学校において行っていく必要があります。その時に子どものモデルとなるのが,社会人としてのマナーに身につけた大人=教師だと思います。「知識」の基礎・基本となる授業の工夫が「理解できる授業」となります。社会性や対人関係についてはどういった工夫があるでしょうか。

 

◆國分康孝氏は「学校で教師が自己を語ることをためらってはいけない。教師は子どものメンター(師匠)でなければならない。模倣の対象を自分の中に持っている人は倒れない。教師が自己を語る(自分の状態を自己受容し,自己肯定感がある状態で語る)ことによって,子どもが変容する。」 と語っています。

 

◆最初に述べた不登校経験者の中学生と大学生は,それぞれ小学校時代,高校時代に関わってもらった人から社会性や対人関係のスキルを学び,新たな一歩を踏み出す時に変容することができたのではないでしょうか。社会で生きる力を身につける場としての学校教育の重要性を再認識することができました。

 

(教育相談室直通電話…34-9308・北村耕一)

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図書室・資料室


 


図書の紹介
-新しい教育課程・総合的な学習-

・総合的学習で育てる知識・能力・態度 荒木 紀幸    明治図書
・総合的学習の評価 寺西 和子    明治図書
・総合的学習のカリキュラム開発と評価 天野 正輝    晃洋書房
・教育評価読本 井上 正明    明治図書
・資学習評価基本ハンドブック 辰野 千壽    図書文化
・教育評価重要用語300の基礎知識 森 敏昭    明治図書
・事例に学ぶ特色ある学校づくりと学習評価・学校評価 村越 正則    ぎょうせい
・授業で“学び方技能”をどう育てるか 谷 和樹    明治図書
・小学校通知表作成の手引き 小島 宏    明治図書
・新時代の通知表の文例集 低・中・高学年 中嶋 公喜    明治図書

-図書指導-
・子どもと本をつなぐ 高橋 元夫    岩波書店
・学習指導と学校図書館 渡辺 重夫    学文社
・いま、子どもと本を楽しもう 片岡 徳雄    北大路書房

(図書・資料研究室直通電話…TEL 36-2418 一栁直行)

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  理科・環境教育


 

 環境教育に関連する様々な事業が,国や県,市レベルで展開されていることをご存じですか。緑化推進事業,愛鳥優良校指定事業,子ども葉っぱ判定士事業,環境美化教育優良校指定事業,環境家計簿への取り組みなど,それは内容が多彩です。また,子どもエコクラブの取り組みも,全国的に広がってきています。こうした事業を学校の特色づくりに活用してみるのはいかがでしょうか。子どもたちの環境意識を高める引き金としたり,また子どもたちの活動の延長上に設定したりと,環境に関連する様々な事業を位置づけることで,子どもたちの体験活動を核とした学びが充実し,その活動が学校の特色となる可能性も十分にあると考えています。教師側の授業構想を考える際に,それら事業を活用する方向も考えてみてください。

 

児童・生徒研究集録作成にあたって


 すでに先月の始めに,各学校に集録作成原稿用紙を送らせていただきました。すでに原稿を作成していただいているところではないでしょうか。今年度の締め切りは11月9日(金)とさせていただきました。よろしくお願いいたします。

 

 

創意工夫展について

 

 夏休み等に子どもたちが創意工夫した作品が展示される「青少年創意くふう展」が,今年も文化会館を会場に10月13・14日の両日開催されます。子どもたちの創作意欲高揚のためにも,ぜひ見学することを進めてあげてください。

 

 

(理科教育研究室直通電話…TEL 36-6104 小田部英仁)

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情報教育


 

▼新規アドバイザー事業▼

 平成11年10月から始まった学校インターネットアドバイザー事業も2年を経過しました。
 この10月からは小学校にも全校派遣されます。
 学校インターネットアドバイザー事業としては,今期が最後になりますので,校種に合わせた目的を持って事業の推進をしていきます。

 

▽小学校では▽

 小学校は各校担当者を決め,毎日常駐をします。  職員室にいつでもいることにより,PCの操作で疑問に思ったことをすぐ解決できるようにします。 コンピュータを初めてさわる方から,現在利用している方までを対象に,課題別集合研修を中心に行い,個々の疑問・質問にも対応し,多くの方がコンピュータを利用できるようになることを目指していきます。
 また,新しくはいるネットワークの利用の仕方など,ネットワークを意識したコンピュータの利用についても重点的にアドバイスしていきます。
 半年間という短い期間ですので,積極的に活用してください。

 

▽中学校,ろう・養護学校では▽

 中学校,ろう・養護学校については,1年間の常駐を終了し,当初の「PCを操作できる」という目的をある程度達成できたと判断し,アドバイザー事業の内容を変えます。
 今までは担当者を決めていましたが,今回は担当者を決めず,必要に応じて巡回していくという形にします。

 Windowsの応用的な利用方法,LANの効果的な利用方法(コンピュータ室,ファイルサーバの活用等),新しく入るネットワークの利用方法などを中心にアドバイスしていきます。

 

▽高校では▽

 横須賀高校,工業高校については,常駐期間がまだ半年間ですから,今までと同様担当者を決め,常駐する形で行います。
 総合高校でのIT活用に備え,一人ひとりが使いこなせるようアドバイザーを活用してください。

▼ビデオの編集を▼

 運動会や体育祭,文化祭などでビデオを撮る機会が多いと思います。
 教育研究所では,ビデオを簡単に編集できる機器が備えられています。
 VHSで撮ったビデオをデジタルに変換したり,デジタルビデオで撮ったものをパソコンを利用して,比較的簡単に編集したりできます。
 加工してホームページに載せることもできます。
 挑戦してみたい方は,教育研究所情報教育研究室に連絡してください。

 

 

ビデオ編集機器

 

▼「運用規定」策定中▼

 地域イントラネット基盤整備事業により,広域(三浦市,葉山町)のイントラネットを構築します。このイントラネットの運用上の課題を解決していくために「三浦半島地区教育ネットワーク協議会」を組織し,「三浦半島地区教育ネットワーク運用規定」(以下運用規定)を策定しています。
 各市町にある「教育情報通信ネットワーク利用に関するガイドライン」(以下ガイドライン)に基づき,さらに広域になることによって必要となるルールを検討しています。
 ネットワークを利用していくことは今まで以上に様々なことに注意していくいく必要があります。「ガイドライン」「運用規定」を遵守して,より効果的にネットワークを利用していきましょう。

 

 

情報教育研究室…TEL 37-1338
小谷 孝夫(kotani@yknet.ed.jp)

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研修案内


 

十月の研修案内

 

■ 基本研修

 ● 初任者研修
 2日(火) 環境教育 9:30~16:00 教育研究所
  「学校における環境教育について学ぶ」コンサベーショニスト 柴田 敏隆 先生
 16日(火) 中学校の学級経営と授業づくり(中学校初任者) 9:30~16:00 教育研究所
  「中学校教育における学習活動の進め方と教材の価値を考える」
  公郷中学校長 北村 澤三郎 先生
 30日(火) 校外授業研究会 9:30~16:00 実施校は後日調整,連絡いたします。


 ● 6年次研修
 9日(火) 児童生徒理解に関する研修 15:00~17:00 教育研究所
 「いじめ,不登校への教育相談」 元いじめ問題対策情報センター 鈴木 貞夫 先生


■ 現代教育課題講座(15:00~・教育研究所)
 23日(火) 「子どもの学びを支援するコンピューターの授業」
  相模原市立淵野辺小学校 坊野 博範 先生

 

■ 教育課程開発講座(15:00~・教育研究所)
 17日(水) 「小学校,中学校,地域との連携」
  江戸川区立二之江中学校長 宇佐美 博子 先生

 

■ 管理職研修講座(15:00~・教育研究所)
 ● 校長研修
 16日(火) 「激動の時代に挑む」 三浦藤沢信用金庫理事長 小川 善久 先生

 

■ 学校教育相談研修講座(いずれの講座も,15:00~・教育研究所)
 10日(水) 事例研究会(1)  明浜小学校 筒井 宣行 先生
 24日(水) 「授業に生かせる教育相談及び技法」
  東京家政大学教授 近喰 ふじ子 先生

■ 学校教育相談研修講座

 ● 経験者コース(いずれの講座も,15:00~・教育研究所)
  デジタルカメラコース ・ 2日(火) 9日(火)
  ホームページ作成コース ・ 26日(金) 31日(水)    

 ● 管理職(教頭)コース
 (いずれの講座も,10:00~・教育研究所)
  3日(水) 10日(水) 19 日(金) 23日(火) 30日(火)

■ 理科実験講座

 ● 理科基礎技術講座
  10日(水)15:00~ 教育研究所 「理科における評価のあり方」
  31日(水)15:00~ 自然観察会―植物編― 場所は後日,連絡いたします。

 

■ 研究所学習会

 ● 植物観察会 20日(土) 14:00~ 塚山公園
 ● 情報教育コース 26日(金) 18:00~ 教育研究所

 

■ (第三回)巡回講演会

  20日(土) 13:30~ 大楠中学校体育館 「現代の子ども気質と社会現象」
  田中 喜代重 弁護士

 

言葉抄

16年次研修
(8月27日 午前は岡田守広先生講演・午後は班別討議)の感想から

〇午前中の話では,自分自身の内面性を見つめることが生徒理解のきっかけになれば……と思いながら拝聴させてもらいました。「登校拒否」という言葉を久しぶりに聞いたように思います。
〇「中年」としてこれから何を目指してゆくか,新しい視点をいただくことができました。「自立する」ということがとても印象的で,これから心にとめて仕事をし,生活をしていきたいと思っております。
〇講演では「自立」か「自律」か,確かに陥りやすい問題点を指摘していただいたと思います。
〇午後の討議では,校内ではなかなか時間のかけられない話題について,みなさんの良いお話を聞けて,2学期以降もがんばろうという気になりました。
〇他校(特に小,中学校)との交流の重要さを再確認しました。今後,総合学習のことを考えていく上で連携はますます大切になっていくと思います。

 

(基本研修担当 中山・木屋)

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こくばん


 

学校・学級経営相談

 

卒啄同時によせて

 

 今から39年前の4月の新採用研修会の折、 当時の市教育長であった三好先生は、その講話の中で「卒啄同時」という話をされました。
 その話に感動した私は、以後今日まで変わることなく、この言葉を教育の場で、また人生の座右の銘にもしております。
 「卒啄同時」は、「卒啄之機」とも言われ、現在は道元禅師の教えということで定着しているようです。
 親鳥が卵をあたためて一定の時期がくると、卵の中で雛が育ち、やがて殻を破って外へ出ようとします。その時、内側からコツコツとつつくのを「卒」といい、その瞬間、親鳥はほとんどこれを本能的に知って、外からコツコツとたたくのを「啄」といいます。
 この「卒」と「啄」とによって殻が割れ、雛が飛び出すというわけです。しかし、そのタイミングが大事で、雛が卒するのと親鳥が啄するところと、その箇所が寸分でも間違ってはいけないし、強すぎても弱すぎてもいけないのです。
 すなわち、卒啄は同時同所で、しかも強弱相半ばする適当さを必要としています。この両者の呼吸がぴったり合わないとうまくいかないのです。  

 

 これは、まさに教育の本道にそのまま通じる貴重な教えであると思います。
 なおこの話は、教育上の話に限ったことでなく、親子・夫婦・嫁姑・盟友・主人と雇人の間柄等、数え切れないほど、みなこの「卒啄同時」が行われればと思います。また同義語として、仏語の「あ・うん」「阿・云」があります。
 教師は子ども一人一人をしっかり見つめながら最善の手だてを尽くして、その可能性を引き出し、自ら立ち上がる時を待つでしょう。
 やがて、その時が来ると見るや教師は、機を逸することなく素早く最も適切な指導を行わなければなりません。   そこで、子どものやる気がぐっとふくらみ、大きなエネルギーとなって目標に向かい、前進していくことは間違いないと思います。
 これこそが今の教育で重要視されている自己教育力を培い、創造力を伸ばしていく原動力となるのではないでしょうか。
 急がず、あせらず、時期をはずさない「待つ教育」もまた大切なことではありませんか。

 

(学校学級経営相談室 小田切 武夫)

 

研究所10月の予定

 

◆ 教育課程開発講座

日時 10月17日(水)15:00~
場所 第1研修室
内容 「小学校・中学校、地域との連携」 学区の小学校と中学校、そして近隣の高等学校が協力し、地域の活力を借りた学校づくりの実践を研修します。
講師 宇佐美 博子 先生

 

◆ 現代教育課題講座

日時 10月23日(火)15:00~
場所 第1研修室
内容 「子どもの学びを支援するコンピュータの授業」コンピュータを活用し、 児童の興味関心を柱に総合的な学習の取り組みを行っている淵野辺小学校の実践を研修します。
講師

横須賀警察署生活安全課スタッフ

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更新日:2023年10月31日 20:47:48