月報 2001年度 8月号

 

平成13年(2001年)8月1日
編集発行・横須賀市教育研究所/代表・小山 雄二
E-mail: kenkyu@edu.city.yokosuka.kanagawa.jp

 

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巻頭


 

学校と地域が協力して
子どもを守ろう

 

◆ 昨年,横須賀市でも学校内に不審者が侵入し,児童が被害に遭うという事件があった。また,19日午後2時50分ごろ,平作の路上で,男が大阪府池田市の児童殺傷事件の容疑者を名乗って「ナイフ三本持っている。あす学校へいくよ。」と下校途中の市立小学校の児童3人を脅かす事件があった。翌日,全校児童が保護者同伴で登下校し,警察署も通学路に所員やパトカーを緊急配備して,次の日には逮捕された。

 

◆ 相次ぐ他県の学校での凶悪事件発生は,教育現場に新たな重い課題を突きつけた。異常な犯罪が多発する現代社会の中で,本市においても「学校の安全をどう守っていくのかが」重要な課題となっている。

 

◆ すでに,来校者の出入り確認の徹底,受付の明示,保護者や地域との連携による巡視活動の強化などの対策が行われ,各学校では1階の教室に防犯ベルも設置される。

 

◆ 今,各学校は新教育課程完全実施の最後の移行期の中で,「総合的な学習の時間」などの新しい学習に懸命に取り組んでいる。キーワードの一つが「開かれた学校」であろう。市内でも,多くの学校で児童・生徒たちがグループで活動している姿を多く見うけるようになった。教師も,児童・生徒も地域と交流を深め,積極的に行動しているからであろう。学校を地域に開く試みも少しずつ広がっている。「不安だ」「荷が重い」と後ろ向きにならず,地域と一体となってすすめて行きたいと思う。

 

◆ これから,各学校で危機意識に裏打ちされた安全対策の見直しが図られる。児童・生徒たちの「学び」や「いのち」を守るために,地域・学校・家庭が情報の共有を持ち,更に警察とも連携をとり,学校周辺の不審者情報なども把握しておく必要もあるだろう。児童・生徒たちを守るのは,教職員,保護者,地域の大人達の目と心である。今,安心感と輝いて学習できる環境をどう築いていくか問われていると考えたい。

◆ 安全な場所であるべきはずの学校で,あってはならない大変ショッキングな事件がおきてしまった。

 

◆ 平成13年6月8日の午前10時15分ごろ,小学校1・2年生の児童8人が死亡し,15人が重軽傷を負った大阪教育大付属池田小学校(大阪府池田市)での児童殺傷事件である。

 

◆ 一昨年の12月に,京都市の小学校の校庭で小学2年生の男子児童が刺殺され,続けて,昨年1月には,和歌山県かつらぎ町の妙寺中学校で1年生の男子生徒が教室に侵入してきた男に包丁で切り付けられ,首などに3週間のけがを負った。

 

◆ 今回も,襲った乱入者と被害者の児童たちの間には,何のつながりもないという。学校の中で,それも教室で授業中に引き起こされた「無差別殺傷事件」である。

 

◆ 誘拐,恐喝,暴行,性的いたずら…。児童・生徒の安全を脅かす事件は少なくないが,事件が起きているのは主として学校外。学校内で部外者よる事件が起きるとは,これらの事件が起きる前は予想すらできなかったことであった。安全指導の重点が,登下校を中心にした屋外におかれてきたのはその現れである。最近の事件は,学校でさえ安全でないことを見せつけると同時に,よそごとではないと警笛を鳴らしている。

 

◆ 大阪の事件の直後,横須賀市教育委員会は,ただちに「不審者の学校への侵入に対する注意について」の文書を市立の全学校に向け伝え,児童・生徒の安全確保に努めた。

 

(小山 雄二)

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特集


 

カットは岩戸中学校 古谷尚先生の作品です。

 

 

子どものやる気を育てる
評価について考える

 

 

「認めあうクラス作り」

 

野比東中学校  教諭 斎藤 英和

 

 

大津小学校  教諭 石川 佳子

 

 子どもたち自身の学びが自分で分かる評価が大切だと思う。
 私は2年の担当をしています。学級会では,2年生になってから議長団を決め班ごとに輪番で行っています。
 先日学級会が終わってからの反省の中で,黒板書記を務めた児童二人が,「今日は,校内音楽会の名前をたくさん黒板に書いて疲れたけど,友達が言ったことをちゃんと書けて良かった」とクラスの友達に話をしました。小学校生活最初の議長団で黒板書記。二人は,黒板に友達の発表をしっかり聞いて正しく書こうと取り組み,黒板に音楽会の名前を十数個書くことができました。
 私は「○○さんと○○さんは初めての黒板の係で,みんなの意見を正しくしかも早く黒板に書くことができたね。」と話しました。子どもたちは自分の変容が分かり,それを教師が褒めて評価してあげることによって,「また頑張ろう。」「今度は議長をやりたいな。」等の意欲につながっていくのではないでしょうか。
 これって日々の授業の中にたくさんあると思います。生活科の町探検で楽しかったことを友達にどのように伝えたらいいのか考えて発表の準備をして,友達に分かりやすくお知らせできたこと,算数でものさしを使って10cmの線が引けるようになったこと,図工のファッションショーで,いつもと違う格好を考え,自分なりの工夫をして友達にすごいねと言われたこと・・・。
 様々な場面で,子供達の変容を見取り評価することが,やる気を育てると思います。それを達成させるために私自身が勉強しなければと思っています。
   保護者との会話の中で,「通知表で一番楽しみなのは,通信簿」という声をよく聞きます。子どもの長所や具体的に努力しなければならない点が分かり,励みになると同時に,教師が自分の子どものことをどう見取っているかが,分かるからだと思います。一方,子どもたちは,評価項目の「○の数が1つ増えた。減った。」と大騒ぎをします。通知表を手渡す時に,適切な言葉かけをしないと,通知表が励みになるどころか,親に見せたくない物になってしまいます。たとえば,「かけ算の筆算,もう少しだったね。繰り上がりのミスを無くせば,良くなるよ。」など,教師の一言が次への意欲につながり,家での話題になったりするので,適切な言葉かけが必要だと思います。
 日々の生活の中でも,子どもたちのやる気を引き出すには,その場に応じて,その時々に,具体的に一言励まし,助言することが大切だと思います。励ましや助言は,日頃の教育活動全般で行い,常に「暮らすの目当て」や「学習のねらい」にそっての評価でなくてはなりません。また,他人と比べず,個人の成長を見取らなければなりません。適切な評価は,次の活動への大きな意欲へとつながります。
 教師の評価,つまり,自分をどう認めてくれているかが,友達や親の評価につながり,みんなに認められているという気持ちが自身につながります。つまり,やる気を育てるには,まず,自身を持たせることだと思います。そのためには,教師と子どもたちがお互いを信頼し,認め合えるクラス作りが大切だと思います。

 

 

教師の心の内を伝える

 

 

子どもはやる気をもっている

 

鶴久保小学校  教諭 大津 晃

 

 

根岸小学校  教諭 高木 菜穂子

 

 「○○していました,と事実だけを羅列してもだめなんだ。自分の考えを書かなきゃだめだよ。」それまで,通知表へはできるだけ多くのことを書いて学校での様子を家庭に知らせよう,そればかり考えていた私が,先輩に言われたことでした。例を挙げてこれからの方向性を示すようにしなさい,というアドバイスでした。
 A君は,図形の学習で新しい課題を解決しようとするときに,「前やったときはこうだったから・・・」と,それまでの学年で学習したやり方を生かして考えていました。A君の考え方を深め、広げようとする姿勢に感心した私は、「その考え方が重要なのです。」と通知表に書きました。おうちの方もそれを喜ばれて、「そういう見方もあるんですね。」とおっしゃいました。家庭でもほめてもらえたのだと思います。その後A君は、他の教材でも既習事項と現在の学習とを関係付けて考える姿勢が見られるようになりました。
 また、力はあるのにそれを十分に発揮しないB君に、ピリッとしてほしいという願いを込めて、「あともう少しで◎というところがたくさんあります。」と書いたことがありました。すると、次の学期には、それまであったようなつまらない計算ミスが少なくなり、学習に本気で取り組みだしたのです。絶対評価の記号だけでは表せないニュアンスを文章として書いていくことも、時には有効なのではないでしょうか。
 通知表には、子どもの努力に対する賞賛、時には尊敬の念、その子に対する教師の願いを表現していくことが大切だと思います。子どもの心を動かし変容させるためには、まず教師の心の内を子どもや家庭に伝えていく必要があると思います。

 

 

 先日、昨年度卒業した6年生に卒業アルバムを手渡した時のことです。私は、4月から勤務先が変わり、卒業生に登下校時会うこともなく、久しぶりに会ったので、特に子どもたちの変化を強く感じたのかもしれません。卒業して、僅か3か月しかたっていないのに、環境の変化は子どもの成長をさらに早めているように感じました。
 ある子に、
「中学校はどう。」
と問いかけてみると、
「頑張ってるよ。おれ変わったよ。」
という返事がかえってきたのです。小学校時代には聞くことができなかった一言でした。
 どの子も「やりたい。」という気持ちを持っています。しかし、クラスという1つの集団で過ごしていると、いろいろな角度から子どもを見ようとしても、画一的な評価をしてしまっているのかもしれません。評価は日々変化していくものです。いつも新しい目で子どもを見取れるよう、クラス枠を越えた授業や選択学習も取り入れて、きっかけを提供していくことの必要性を感じました。
 そんな会話をして、久しぶりに過ごした子どもたちとの時間。全てを認め合える友だち関係、そして以前の自分と今の自分を比べて、自己評価している姿を見て、頼もしさを感じ、心温まる思いでした。それも、小学校時代のいろいろな経験ややりとりの上にある成長だと信じたいと思います。
 日々の指導に追われていると、小さな変化や頑張りが見えなくなってしまっている私自身を反省し、新たな気持ちで今受け持っている子どもたちと明日からの生活の中で、頑張っていこうと思いました。

 

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相談室


 

 

<子供とともに>

 

-信頼関係を築くうえで大切なもの-

教育相談室

 

 

◆ 先日ある保護者から心温まる話を聞きました。それは,その保護者の子どもが学校での活動中にボールが目にあたり,それに対応した教師の保護者への連絡のことです。連絡は,どのような状況で生じ,そのことに対してどのような対応がなされたかということが,細かにまた丁寧に手紙に託されていたというものでした。その手紙からは学校,教師の「心配り」,「配慮」が伝わり,保護者は安心すると同時に感謝の気持ちを持ったということでした。その学校,教師にしてみれば日常から行っているあたりまえのことだったのかもしれませんが,保護者にしてみればうれしいことだったのでしょう。

 

◆ 学校から保護者への連絡は手紙や連絡帳,電話等,手段・方法はいくつもあります。それぞれに長所もあれば短所もあります。信頼関係を築くには,その中に保護者に事実を正確に伝えると同時に,「心配り」や「配慮」が込められているかどうかということも必要なのではないでしょうか。特に子どもの問題行動に関する連絡をする時には,保護者を責めるのではなく,子どもにとって今何が大切かということを共に考えましょうというメッセージを伝える「心配り」や「配慮」が大切だと思います。

 

◆ 数年前の中学校の生徒指導担当者の研修会の折りに,ベテランの担当者から問題行動を起こした生徒の保護者に学校に来ていただいた時の接し方についての話がありました。その中でも,子どもはもちろん保護者に対する「心配り」や「配慮」の重要性が述べられていました。また,「心配り」や「配慮」をする事によって,子ども・保護者との信頼関係が生まれ,その後の関わり方に良い結果をもたらすという話もありました。

 

◆ 私も十数年前に生徒指導担当をしていましたが,その研修の中で先輩の方から「江戸仕草」という話をうかがう機会がありました。それは日常の生活の中での「心配り」や「配慮」のことでした。例えば,傘をさして狭い道ですれ違う時にお互いに傘を斜めにして相手を気遣う気持ちを形にして現す,といったものでした。

 

◆ 信頼関係を築くうえで大切なものは,いくつもあると思います。相手を裏切らないこと,誠実な言動,言行一致,社会通念(常識・倫理観)の尊重,人権の尊重等があげられます。そういった中に相手に対する「心配り」や「配慮」も入ってくると思います。自分の感情や本能のみで行動する「自己中心」や「自分本位」的な態度からは,信頼関係は生じることはないと思います。

 

◆ 社会では人間関係の希薄化が言われ,それまではあたりまえに思われていたマナーが守られず,殺人にまで発展するような事件が起こっています。また,安全だと考えられていた学校で,子どもに大人不信,人間不信を生じさせるような出来事が起こっています。

 

◆ そういった中で21世紀の社会を担っていく子どもに接し,教え,育てていく私たちの役目は重要だと思います。子どもとの信頼関係,子どもの保護者との信頼関係を学校教育においてどのように構築していくかは,私たちの日頃の「心配り」や「配慮」によって決まっていくのではないでしょうか。

 

◆ 相談を受けている中で,「配慮」に欠ける心ない言葉で傷ついたという子どもや保護者の声を聞くことがあります。また,良かれと思っての行為が裏目に出てしまうこともあります。その場の状況や相手との関係に「心配り」することによって関係の悪化を避けられることもあります。

 

◆ 最初に述べた例の素晴らしいところは,さりげない「心配り」や「配慮」が日常的にあるが故に,保護者も構えずに受け入れ,感謝や信頼の気持ちにつながったのだと思います。相手(子ども・保護者)から返ってくるものを期待しない,その「さりげなさ=自然体」の気持ちが,教育においては大切なことであり,子どもの「範」となるものだと感じました。

 

(教育相談室直通電話…34-9308・下川 紀子)

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図書室・資料室



図書の紹介 
ー新しい教育課程・総合的な学習ー

 

・新しい学力観に立つ授業づくりの方法 梶田 叡一    東京書籍
・ 新しい学力観に立つ評価のあり方 梶田 叡一    東京書籍
・新学力観のための評価と指導
 1 評価で子どもを育てる
 2 評価で授業を変える
 3 評価で学校を創る
 藤岡 完治・北 俊夫    ぎょうせい
・総合的な学習カリキュラムデザイン 中野目 直明    東洋館出版
・総合学習を創る 稲垣 忠彦    岩波書店
・総合的学習の理論とカリキュラムづくり 寺西 和子    明治図書
・総合的な学習で育てる実践スキル 30 田中 博之    明治図書
・「総合的な学習の時間」の理論と実践 岡本 敏雄    実教出版
・新教育課程実践の基本テク 111 No2 村川 雅弘    教育開発研究所
・「総合的な学習の時間」とこれからの学校・授業づくり 北 俊夫    東洋館出版
・ 総合学習のポートフォリオと評価 1~5 大隅 紀和    黎明書房
・総合的な学習の評価計画と評価技法 小島 宏    明治図書
・小学校総合的な学習の展開 26例 高浦 勝義    大日本図書
・中学校総合的な学習の展開 23例 高浦 勝義    大日本図書
・中学校「総合的な学習」のカリキュラム・プランニング 工藤 文三    東京書籍
・中学校総合的学習 基本単元の実践プラン 児島 邦宏    明治図書
・中学校新時間割編成の手引き 野中 寛    明治図書

*この他にも、総合的な学習の時間関連の図書、近隣の研究所の紀要等を所蔵していますので、ご利用下さい。
*    図書・資料室は、夏期休業期間中も平常通り開館しています。
 開館時間 月~金曜日(除く7月20日)9時~17時30分
 お一人3冊・1ケ月以内

 

カタルシス

 現在は、共同体社会の崩壊により地域社会の教育力は低下したため、しつけのできない家弟を応援できなくなってしまった。彼らはしつけを学校に求めるようになったので、社会的生活習 慣のようなしつけを身につけないまま、子どもを学校に送り出す親が出てきたのである。結果的には、基本的生活習慣さえ身についていない児童や生徒が学校に行くことになるから、学校では対処しきれない問題が生じる。これが 低学年の学級崩壊の原因の一つであることは間違いない。このようなしつけ ができていない子どもに限って、教師を尊敬するということが希薄である。教師の権威は低下しているために、偶像にはなりえない。しつけのできていない友達感覚の親子関係が学校にも持ち込まれ、教師と子どもの関係が昔とは違ってより近い関係になってきた。これは、子どもと教師の間の垣根が無くなったということに関してはよいことであるが、一方「けじめ」が無くなってなれ合いの授業になってしまうという欠点もあるから、気をつけなくてはいけない現象である。

 普通の学級では、教師に対して肯定的な見方と批判的見方が同居していて、微妙なバランスを保っている。このバランスを保つためには、子どもと教師および子ども同士の関係性を重視しなければならない。目立つ子どもばかりに教師の関心が向いてしまうと、時としてそれは「ひいき」をしていると、とらえられてしまう。授業中などは、すべての子どもに発言する機会を与え、公平に子どもを扱うように心掛ける必要がある。このバランスが保てなくなった時に、授業が成立しない学級崩壊が起きる。

 

『学級崩壊を起こさないクラスづくりへの処方箋』

小宮山 博仁著 ぎょうせい

 

 

 

(図書・資料研究室直通電話…TEL36-2418・一栁 直行)

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  理科・環境教育


 

 いよいよ子どもたちが楽しみにしていた夏休みに入りました。この長い休み中に,虫取りや川遊び,山登りや海水浴など子どもたちは様々な自然体験をしてくれるに違いありません。今年も夏休み期間中の理科関連研修では,自然にふれたり,実験の楽しさを味わえる研修を予定しています。ぜひ先生方もそれらの研修を通して自然体験,実験体験をしてみてはいかがでしょうか。

 

  

子どもの科学する心を育てる

今年も8月3日から7日までの5日間,東京の科学技術館を会場に「青少年のための科学の祭典2001」が開催されます。これまで数多くの科学実験が紹介され多くの人たちに感動を与えてきてくれた催し物です。そこでは,不思議な科学現象に目を輝かせているたくさんの子どもたちに出会うこともできます。こうした経験からも,子どもたちのひらめきや発見が生まれ,科学する心が育つことでしょう。

H13.5 学習会植物観察会より

 

理科研究室直通電話…TEL36-6104・小田部英仁

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情報教育


 

 今まで時間がなかなかとれなくて,コンピュータの操作の練習をできなかった方も夏休みはチャンスです。ゆっくりとコンピュータに向かえると思います。
 情報教育研究室では研修がない時,研修室を開放し,自主研修をしていただこうと考えています。事前に連絡をいただければ対応をしますので,ぜひご活用ください。

 

インターネットで月報公開


 毎月お届けしているこの月報もインターネット上で公開することにしました。今までは教育機関を中心に郵送等で配布していたのですが,IT(情報通信技術)を活用し,広く市民の方にも読んでいただき,教育の現状について知っていただこうと考えました。また,昨年度発行の研究紀要から紀要の全文をネットワークを利用して読めるようにしています。今まで一部の人しか触れることのできなかった情報を,ネットワークを利用して共有することにより,お互いの知恵を出し合っていきたいと考えています。

 

 

今年度購入ビデオ

 

★ 今年度,以下のビデオを購入しました。図書室にありますので,ご覧ください。
「学習方法シリーズ(学習計画編,学習環境・教師支援編,ボランティア支援編,評価編,プレゼンテーション編)」「読書アニマシオンってなあに?」「忍び寄る性感染症」「避妊のメカニズム」「月と星の動き」「星座の観察」「天気の変化」「大地のつくりと変化(1)(2)」「放課後のムービー~宇宙からのミッション・地球の性を探れ~」「はじめてをはじめよう~ボランティア活動入門~」「小学校における総合的な学習の時間の実践」「中学校における総合的な学習の時間の実践」

 

情報教育研究室直通電話:TEL37-1338 小谷孝夫

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研修案内


 

八月の研修案内

 

■ 基本研修

 

 初任者研修
 27日(月)~30日(木)

 ふれあい合同研修
 愛川ふれあいの村

 

 6年次研修
 2日(木) 9:30~17:00教育研究所
 社会理解に関する研修

 「社会人に求められること」
 さいか屋人事部 佐野史朗 様

6.12 初任研・教育相談ロールプレイ

 児童・生徒理解と教育課題に関する研修

 ・レポートをもとにした研究協議


 11年次研修
 21日(火)教育実践研修 9:30~12:00 教育研究所

 ・レポートをもとにした研究協議

 

6.13 社会体験研修オリエンテーション


16年次研修
1日(水) 9:30~17:00 教育研究所
社会理解に関する研修

「学校外部から学校を考える」
新しい学校観・子ども観についての研究協議


27日(月) 児童・生徒理解と教育課題に関する研修
9:30~17:00 ヴェルク横須賀
「児童・生徒理解に関する問題について」
  国大 岡田守弘 教授


26年次研修
20日(月) 9:30~12:00 教育研究所
レポートをもとに研究協議

 

6年次養教研修  
 1日(水)~2日(木) 専門分野研修 県立教育センター(宿泊)
 29日(水) 9:20~12:00 専門分野研修 県立教育センター
   
16年次養教研修  
 1日(水) 9:30~17:00 教育研究所(16年次教職経験者研修と合同)
  社会理解に関する研修「学校外部から学校を考える」
  新しい学校観・子ども観についての研究協議
 2日(木)~3日(金) 専門分野研修 県立教育センター(宿泊)
 29日(水) 9:20~12:00 専門分野研修  県立教育センター(6年次養教研修と合同)


■ 情報教育研修講座

はじめてコース(夏休みコース)
 9:00~11:30 13:30~15:30 教育研究所
B.ワープロコース 2日(木)・3日(金) C.表計算コース 6日(月)・7日(火)
D.インターネットコース  20日(月)・21日(火) E.Eメールコース 22日(水)・23日(木)

 

■ 学校教育相談講座
 7日(火) 9:30~12:00 教育研究所
 「学級開き等で使える教育相談的技法の演習」
 湘三教育事務所 近藤茂代 指導主事

 

7日(火) 9:30~12:00 教育研究所    
 「教師が取り組む不登校」    
 特殊教育総合研究所情緒障害教育研究室長
 花輪 敏男 先生


 20日(月)・21日(火)
 10:00~16:00 教育研究所
 「知能検査の実技講習」
 教育研究所 下川紀子 指導主事

 

6.13 教育相談講座 原仁先生講演

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こくばん


 

学校・学級経営相談

 

新しい学習指導要領と学級経営
~共感的な理解と受容的な態度で~

 

 いよいよ来年度から新学習指導要領の全面実施がスタートするが、各教科、道徳、特別活動については、どの解説書でも数多くのページがさかれ、また校内でも移行期をふまえた熱心な研究・検討が行われていると思う。
 しかしながら、担任にとって最も大事だといっても過言ではない「学級経営」については、直接的な項目や記述がほとんど見られない。
 今回は、記述としては明確にはその姿が表れていない「学級経営」を取り上げてみたい。
 大半を子どもたちにと終日過ごし、ふれ合う場面の多い小学校と違い、教科担任制の中学校では当然ながら比重の軽重は多少あるにしろ、子ども一人一人を大切にした学級経営への思いや願いには、校種は関係はないであろう。
 さて、内容の記述について見ると、小学校では、学習指導要領第1章総則の5の2の3項に、「日ごろから学級経営の充実を図り、教師と児童の信頼関係及び児童相互の好ましい人間関係を育てるとともに、児童理解を深め、生徒指導の充実を図ること」と新たに示された。
   一方中学校では、特に「学級経営」の語句は見当たらず、あえて近いと思われる項目を見い出せば、総則の中に「教師と生徒の信頼関係、また、生徒が学校や学級での生活に対する適応やガイダンスの充実を図ること」等である。
 表記上は直接指示されていないが、決して軽んずべきものでなく、文脈には各教科等と同様、一層のダイナミックな学級経営と創意工夫が表れた学級経営が期待されていると思われる。
 いずれにしろ学級担任は、一人一人違った能力・適正・興味・関心を持っている子どもたちを、日頃のきめ細かい観察を基本に話し合いなど適切な方法を用いて、客観的、かつ総合的に認識することが、確かな子ども理解への第一歩であると信じる。
 日ごろから、温かく子どもに寄り添い、子どもの気持ちを共感的に理解しようとする学級担任の姿は、子どもたちとの信頼関係を築く上で、大変重要なことであり、ぜひこれからも、愛情をもって受容的な態度で接していっていただきたいと願っている。

 

(学校・学級経営相談室 小田切 武夫)

 

研究所8月の予定

 

◆ 理科基礎技術講座

日時  8月6日(月)9:30~12:00
場所 走水小学校集合
内容 「海岸における生物観察のノウハウ」
講師 鈴木 博 先生(横浜国立大学)

 

◆ 夏季大学の追加のお知らせ

日時 7月25日(水)13:30~16:00
場所 教育研究所第二研修室
内容 「いざという時のためのワークショップ」
講師

横須賀警察署生活安全課スタッフ

 

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更新日:2023年10月31日 20:52:40