月報 2002年度 6月号
平成14年(2002年)6月1日
編集発行・横須賀市教育研究所/代表・小山 雄二
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巻頭
子どもに読書の喜びを ~本のある環境を整えて~
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子どもの3か月検診のとき、保健所でブックスタートパックを全ての赤ちゃん(保護者)に配布し、本を介して、赤ちゃんと保護者が楽しい時間を分かち合えるように、また、読み聞かせの実践指導を行うものである。大変好評で、本市クラスの都市では初めての試みとなった。
◆ 4月22日(月)から30日(火)西部地区行政センター・公民館2階ギャラリーにおいて「学校図書館研究会」と「教育委員会」が共催し「本を楽しもう展」が実施された。児童生徒の作品(読書感想画)約50点、平成13年度小・中学校課題図書読書感想文集などが展示された。休日を中心にかなりの人数の来場者があった。また、展示に刺激されて、公民館に併設されている児童図書館を利用する親子も見られた。
◆ 学校によっては、全校で「朝の読書」を行うことにより、本が好きになったなどの成果をあげ、本にまつわる活動の和が大きく広がってきている。
◆ これからは、「読書」が学校教育、社会教育、家庭教育それぞれ別々に行うのではなく、社会全体として、生涯を通じて自分を磨き続けることのできる「学社融合」の考え方を柱に、読書の機会が保証される環境づくりの連携の強化がますます必要になる。
◆ 身近なところに、いつでもどこでも読みたい本がある「ブックシャワー」の環境づくりが求められている。
◆ 子どもに「テレビばかり見ないで、少しはきちんとした本でも読んだらどうなの」と声をかける前に、家の中に本があり、学校の図書館が充実し、だれにでも利用できる公共施設に子どもたちが読んでみたくなるような魅力的な本が並んでいるそんな環境づくりに努めていきたい。
(小山 雄二) |
◆ 最近の子どもたちは、わがままで耐性がなく、切れやすいと言われている。その延長線としてか、昨今暴力や窃盗など子どもたちの事件が多く報道され、「第四の少年犯罪のピーク」ではと心配されている。また、子どもの「活字離れ」や国語力の低下、対話による問題解決能力の低下などが心配されている。このような状況のもと、子どもたちの心の問題が、社会的にも注目されている。
◆ そのような中での「読書活動」は、子どもたちの心の状況を変えられる有効な手段として、また、子どもたちが言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、創造力を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身に付けて行く上で欠くことのできないものである。
◆ このような子どもの読書活動の重要性から、子どもが自主的な読書活動を行うことができるよう、積極的にそのための環境の整備を図るため、「子ども読書活動の推進に関する法律」が平成13年12月に公布・施行された。ユネスコが定める「世界 本の日」と定められた。同法は「子ども読書の日」について、「国民の間に広く子どもの読書活動についての関心と理解を深めるとともに、子どもが積極的に読書活動を行う意欲を高めるため、設ける」としている。その上で、国や地方自治体は、「子ども読書の日」の趣旨にふさわしい事業を実施するよう努めなければならないと定めている。本市においても「子ども読書の日」を挟んでさまざまな事業が実施された。
◆ 本市図書館の事業とし、4月11日(木)「ブックスタート」が行われた。
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特集
教師としての1年を振り返って |
「大事にしていきたいこと」
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「初任者研修を終えて」
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富士見小学校 教諭 永嶋 裕一
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大楠中学校 教諭 鈴木 武史
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昨年、私はやっとの思いで、念願の教師になることができました。その喜びは、何にもかえがたいものでした。自分のクラスの子どもたちを目の前にして、きっと良いクラスにしよう、と意気込んでいました。 |
今,1年を振り返ると,1学期はあまり初任者研修に行きたくありませんでした。それは学校が楽しくて,1分でも生徒と一緒にいたいという気持ちが強かったからです。研修が終わるとすぐに学校に戻り,部活動をしたり,帰っていく生徒たちと言葉を交わして「今日もみんな変わりなく過ごせたんだな。」と,安心したりしていました。
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横須賀教育史
【 写真に見る横須賀の教育のあゆみ 3 】
(教育史・図書資料担当 佐藤隆晃) |
研修セクション
六月の研修案内 |
基本研修
☆ 初任者研修 4日(火)環境教育 8:45~16:00 天神島臨海自然教育園 ・講演「学校における環境教育」 国立教育政策研究所基礎研究部総括研究官 五島 政一 先生 ・授業案づくり
18日(火)障害児教育(2グループに分けて実施) 8:20~16:00 ろう学校、養護学校 ・講話 「ろう学校の教育」ろう学校長 ・講話 「養護学校の教育」養護学校長 ・横須賀の障害児教育 学校教育課指導主事
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その他の研修
☆ 教育課題研修講座 18日(火)15:30~17:00 教育研究所 ・講義 「子どもの学びを創り出す」 横浜国大附属横浜小学校副校長 大内 美智子 先生
☆ 教育課程担当者研修 12日(水)8:30~17:00(バスにて実施) ・先進校視察(横浜市立大岡小学校) ・県カリキュラムセンター見学
19日(水)8:00~16:30(バスにて実施) ・先進校視察(相模原市立谷口中学校) ・県カリキュラムセンター見学
☆ 教育相談研究講座 12日(水)15:30~17:00 教育研究所 ・講義 「学校における危機状況後の子どもの心のケアについて」 湘南病院精神科医療ケースワーカー 能 幸夫 先生
☆ 情報教育研修 *場所はいずれも教育研究所 7日(金) 教職員グループウェア 11日(火) 児童生徒用グループウェア 14日(金) 教育データベース
5日(水)・11日(火)
☆ 理科基礎技術講座 ・「地層・地質学習の基礎基本」 教育研究所 山岸 穣
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言 葉 抄 | 「研修」の意味を広辞苑第5版で調べてみました。そこには、「(1)学問や技芸などをみがきおさめること。(2)現職教育。(注:現に従事している者に対して現職のまま行われる教育)」と記されていました。 |
また、教育公務員特例法第19条には「教員は職責遂行のため絶えず研修に努めなければならず,任命権者は計画的にその実施に努めなければならない。」と記されています。
研修セクションでは基本研修,専門研修,課題研修を,先生方のニーズやライフステージに応じて企画・運営しています。また,学校5日制の中,学校内での教育活動に配慮し,研修時間の確保ということでは,今年度からは3時30分開催ということで,短時間に集中する講座になりました。必然,講師の皆様にお願いして講義等の内容を充実していただいております。このような状況の中で行われている研修ですので,先生方も,それに応じた準備,心づもりで出席くださるようお願いいたします。
今後の研修講座にあたり,「研修」の言葉の意味を再考していただければ幸いです。
(研修セクション TEL34-9308 : 中山・木屋・北村)
教育情報セクション
6月上旬の「ネットワーク利用コース」の研修講座が終わると研修は一段落,次は夏季研修期間の「はじめてコース」となります。この間,ホームページ上に公開している各種情報や新しいコンテンツの準備をします。 |
○ 活用ガイドを配布
○「ネットワーク利用コース」の報告
○ コンピュータ研修室の更新
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○ 学校放送の協力依頼校決定
・取材協力校
望洋小学校 小学校社会科3・4年生
・企画部会委員
高坂小・梅谷尚子先生 |
○ 研究紀要をご利用下さい
平成12・13年度の研究所各研究委員会の成果をまとめた,研究紀要を各学校に配布しました。学校が直面している課題について先行研究した内容ですので,是非ご利用ください。 |
(教育情報セクション
小谷直通 TEL37-1338・坂庭直通 TEL36-6104・一栁直通 TEL36-2418)
こくばん
研究委員会だより 児童・生徒指導研究員会
~多様な子どもの問題行動に関する対応の研究~
近年、児童・生徒の問題行動が多様化し、その対応に苦慮しているという話を数多く聞くようになりました。
井上 泉 (鴨居小)
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■5月8日 自然観察会(観音崎)報告 講師 八田羽 榮一 先生
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更新日:2023年10月31日 21:27:18