月報 2003年度 2月号
平成16年(2004年)2月1日
編集発行・横須賀市教育研究所/代表・五ノ井文男
横須賀市久里浜6-14-3 / TEL(046)836-2443(代)
(〒239-0831) / FAX(046)836-2445
E-mail: admini@kenkyu.yknet.ed.jp
巻頭 | 特集 | 教育史 |
研修セクション | 情報セクション | こくばん |
「研究所月報バックナンバー」へ戻る |
巻頭
学校図書館の未来
|
しては、子どもたちの主体的な学習を支援するとともに、ティーム・ティーチングを行うこと、教育用ソフトウェアやそれを活用した指導事例等に関する情報収集や各教員への情報提供、校内研修の運営援助などが考えられる。」としています。
(指導主事 一栁 直行) |
|
◆ 子どもの読書離れが顕著化する一方で、コンピュータを利用したデジタルの情報が拡大する環境では、もう本には心を引きつけられる魅力がないのではないかと考えられた時期がありました。しかし、最近の調査では徐々に読む本の冊数も増えてきています。この増加傾向の背景には本の持つ魅力を様々な形で児童生徒に伝えようとする先生方の努力が力となっています。大人が考えている以上に子どもは本が好きです。ただ、本との接し方・親しみ方を知る機会が無いことが問題なのです。このため、もう一度本でしか味わうことのできない感動を伝えようという取り組みも、形を変えながら始まっています。たとえば、学級での毎日10分間の読書の時間、読書のアニマシオン、読み聞かせ、ボランティアを活用した図書館運営、公共図書館の利用等、積極的に本に触れる機会が増えるほど、自ら進んで本に親しむ回数も多くなることもわかってきています。
|
特集
学校評価について考える |
~学校が変わるために~
|
開かれた学校を目指して
|
|
望洋小学校 教諭 竹内 良雄
|
不入斗中学校 教諭 佐々木 勝己
|
|
学校は変わりにくいと言われます。4月に始まり、3月に終わる教育サイクルを、同じレベルで繰り返すだけでは、教育の質の高まりは望めません。前年度よりも一段質の高い教育を行うためには、計画―実行―評価のシステムを確立し、スパイラル的に教育の質を高めていくことが重要です。本年度から本校では、「ゆとりの中で生きる力の育成」を目指して、2学期制をスタートさせました。時間的、精神的な「ゆとり」を確保し、長いスパンで教育活動を展開していく中で、一人一人の子どもの変容を丁寧に見取っていくことがそのねらいです。 |
本校では昨年度初めて学校評価を行いました。「生徒や保護者が不入斗中学校の教育に対してどのように思っているかを教師は知る必要があるのでは・・・」と校長からの提案があり、アンケートを2月に1・2年生対象に実施しました。生徒用には、(1)教育方針・教育目標 (2)授業 (3)生活 (4)進路指導 (5)生徒会・部活動 (6)学校行事・その他について24の質問を5段階で聞き、総合的な学習の時間と学校行事については自由に書いてもらいました。保護者用には、家庭との連携、教職員、生徒指導なども加えて30の質問を聞き、学校に対する要望を書いてもらいました。結果は、初年度ということもあって、職員のみに配布されました。本年度は、アンケートの内容については昨年度のものを基にして各分掌でそれぞれ検討し、校務連絡会がアンケートを作成し、2月初旬から中旬に全学年に実施する予定で取り組んでいます。結果は新年度の目標や計画をたてる時に参考にし、生徒や保護者にも知らせる予定です。内容によっては教師・生徒・保護者の間で認識のずれなどが出てくることがあるかもしれませんが、評価のための評価に終わらせないようにするためにも、改善すべき点については、取り組みやすいように、ある程度具体的な目標を設定して順次取り組んでいく予定です。
|
横須賀教育史
|
研修セクション
2月に開催する研修
◆ 本市は平成13年4月1日に中核市となり、3年が経過しようとしています。中核市への移行に伴い、県費負担教職員に対する研修は、教職経験に応じた悉皆研修である基本研修も、本市において実施されることとなり、教育研究所の役割もいっそう重要となりました。
研修体系及び各講座については、この3年間を振り返り、その成果と課題に留意しつつ、今後も有意義な研修事業を運営します。
◆ 各年次の基本研修も、年間のまとめの時期となりました。
|
○ 学校に対する評価のお話が特に印象的でした。ちょうど学校の評価の話が校内で出ていたので、「堅い頭」をガツンと打たれたようで・・・自分は「堅くない」と思っていた矢先、よいお話をありがとうございました。
|
(指導主事:望月・木屋・北村・椿本 TEL834-9308) |
教育情報セクション
■ 最優秀賞は『下町紹介』 (三崎中パソコン部)
本市からの50作品は(1)テーマは「陸上競技会(体育祭)」(2)素材になる写真は共通のものを使用(3)ホームページ作成ソフトはホームページビルダー、という指導のもとで、池上中学校3年生が総合的な学習の時間で、初めて作成したものでした。
開催通知と応募締め切りに時間的な余裕がなかった点と学校・授業・部活動とまちまちの参加形態になった結果、審査する側が作品によって、時間の制約を慮ったり、内容を重視したり、作成過程を重視したりと混乱した点は反省点です。
|
■ 理科研修講座アンケートから
(回答総数56校)
(1)研修講座の開催日に関しては
校種による差も見られました。最新の科学技術への希望は中学校以上で多くなりました。4(2)については「設定すべきでない」が小学校で半数を下回るのに対し、中学校では75%になりました。星座やウミホタル、コウモリ、カラスウリの開花、セミの羽化など夜間でしか観察できないものもありますが、実施には様々な課題があるようです。
|
(指導主事 : 高木 TEL837-1338 ・ 一栁 TEL836-2418 ・ 坂庭 TEL836-6104)
こくばん
研究員会だより
『不登校支援の第一歩は信頼関係から』
|
『手前みそ』ということばがあります。このことばの語源は、「自家製の味噌」のことで、今でも地方に行くと、味噌を自家製にしているところがありますが、昔はどこの家庭でもそうだったようです。そして、その味噌を来客に自慢するのが、ならわしだったそうです。このことから『手前みそ』ということばが生まれたのです。 都会では、味噌をつくる家庭などほとんどなくなり、本来の『手前みそ』という意味がなくなってしまいましたが、これからの学校には、その地域や子どもたちに適した『手前みそ』が必要なのかと思います。 |
更新日:2023年10月31日 21:35:59