月報 2004年度 12月号
平成16年(2004年)12月1日
編集発行・横須賀市教育研究所/代表・五ノ井文男
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巻頭
「継続」と「反復」の大切さ
学校教育において「子どものよさを生かし、確かな学力を定着させる」ことは大切なことです。そのために日頃より子どもの知的好奇心を揺さぶり、学習意欲を持続させる指導が行われていると思います。今回はそうした指導の土台の一つとして「継続」と「反復」について考えてみました。 |
陰山英男氏(土堂小学校)は8月21日に「徹底反復講習会」を開催しました。陰山氏は自身の実践から「読み書き計算の反復学習が脳を活性化させ、本来ならアップするはずがない知能指数を向上させたと睨んだ。」そうです。(プレジデント紙より)土堂小学校は11月25日に「揺るぎなき基礎力の開発と未来を開く授業の創造」というテーマで研究発表会を開催し、3年間の実践を発表しました。
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特集
『宿題のあり方』
学校と家庭を結ぶ宿題 衣池上小学校教諭 金子 祐子 国語の討論会で、宿題をテーマに子どもたちの考えを聞くと「塾や習い事で宿題をする時間がない。」「やらなくてはと思うと、ストレスになる。」「分かっている所が宿題になると、やっている意味がない。」などという否定的な意見。また反対に「宿題がないと家で何を勉強したらいいか分からない。」「勉強する習慣をつけるのに宿題は必要。」「授業の復習ができていい。」などの肯定する意見も出て討論の授業は大変盛り上がって終了した。 |
自分で勉強するということ 大楠中学校教諭 浅間 千章 宿題をあまり出す方ではないと思う。必要ないと思っているわけではない。国語では漢字の練習、音読の練習、意味調べ、百人一首の暗記など、宿題にしたいことはたくさんある。
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研修セクション
12月の研修講座案内
基本研修
◎初任者研修
27日(月) 9:30~17:00 第1研修室
「国際理解教育の実践」
神奈川県教育庁義務教育課
企画調査担当主幹 髙澤 崇
「魅力ある教員となるために」
富士見小学校教諭 永嶋 裕一
専門研修
◎管理職研修
《校長対象》
3日(火) 15:30~17:00 第1研修室
「民間企業における人材育成」
横浜ベイシェラトンホテル&タワーズ
研修担当ディレクター 袖山 雅弘
《教頭対象》
7日(火) 15:30~17:00 第1研修室
「人権・同和教育の推進」
神奈川県子ども人権専門委員
鈴木 節夫
◎教育課程担当者研修
《小・中学校合同》
27日(月) 13:00~17:00 ヴェルクホール
「学校評価シートの作成に向けて」
横浜国立大学教育人間科学部教授
影山 清四郎
その他の研修
◎教育相談研修
1日(水) 15:30~17:00 総合福祉会館
4階会議室
「教室で生かせるAD/HD児への対応」
早稲田大学教育学部助教授
本田 恵子
~2年次教職経験者研修の感想(抜粋)~
11月10日、57人の先生方が集まり、各自の実践レポートに基く協議が行われました。研修室には、教職2年目の先生方の活気が満ちあふれていました。研修の感想の一部を紹介します。
◆みんな自分と同じような体験をし、悩みを持っていることを知ることができた。その上で、自分の学級経営や生徒との関係をふり返るきっかけができた。
◆みなさんの悪戦苦闘ぶりを聞かせていただいてほっとする一面もありました。
◆あらためてしっかりと生徒に向き合っていきたいと思いました。
◆グループ協議の中で、クラス経営の話、普段の生活の中では聞けない他の学校の先生方の悩み、成功例、工夫しているところなどが聞けて自分にとってプラスになることばかりでした。
◆学校によって環境がここまでちがうものかと驚きを覚えた。今成功していることも他では通用しないのだと感じ、自分の思いは変わらずに持ち、他の情報は柔軟に取りれる姿勢を保ちたいと考える。
◆教科指導→学級経営とつなげていくことの重要性、教材研究の必要性を改めて感じた。
◆忙しいから、大変だから…と言い訳ばかりでなく教師としての力をもっと身につけることとが必要不可欠だと感じることができ、大変良かった。
◆今後も自分自身に課題を与え、日々努力していかなければならないと考えました。
◆教員同士がうまくいっているとそれが子どもにも伝わり、学年として良い雰囲気がでてくるという話もありました。
◆肝心なのは生徒一人一人の長所をいかに伸ばしていくかということであり、そのことにいかに情熱を注ぎ続けられるかだと思う。自分に負けないようにしながら気長に頑張っていきたい。
◆自分を型にはめず、自分自身を変えていく姿勢をいつまでも持ち続けたい。
(指導主事 木屋・椿本・北村・北原)
教育情報セクション
■スクールデジタルコンテスト審査結果 1 ホームページ部門 すべての入賞作品は、横須賀市教育情報センターイントラネット、または同インターネットサイトでご覧いただけます。
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第1回目のコンテストでしたが、次年度に向けて様々な課題等も見えてました。 ■理科室の薬品管理について |
(指導主事:高木 TEL837-1338・一栁 TEL836-2418・坂庭 TEL836-6104)
こくばん
不登校を考える
年度の不登校児童・生徒の状況 ~不登校生徒減少の兆し~ |
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昨年度の不登校者数は、小学校では80人(0.36%)、中学校では541人(4.99%)で、統計をとり始めて以来最多となってしまいました。特に中学校の出現率は県や国のそれを大幅に上回り、最重要課題として取組みが強化しています。
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下図グラフからもわかるように、特に小学校の出現率が昨年度よりもだいぶ高くなり心配な状況になっています。中学校の出現率は、9月で前年の数値を下回り、10月は更に前年より40人も減少しました。これは近年に例のない朗報と言えます。各学校の取組の成果が着実に現れています。 (指導主事 下川 紀子) |
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◆災害からの教訓 台風に続いて新潟中越地震、全国から多くの支援の輪が広がり心温まる思いがします。大災害があっても直接被害の立場にないと、時間の経過はその教訓やいざという時の対応等を忘れてしまいがちですが、改めて日頃の心構えや備えの大切さを痛感します。
朝、学級担任が教室にどんな顔で入ってくるか、どんな話をしてくれるのか、子どもたちは注目しています。気が滅入ってしまうニュースが続きますが、元気ややる気が出る話、友達や先生、PTAの方々の頑張っている姿など、明るい話題を取り上げていくことは、子どもたちの目のつけどころ、価値観に大きな影響を与えていくはずです。特に、他の教師について語ることの大切さは心がけていたいものです。 |
更新日:2023年10月31日 23:21:19