月報 2004年度 11月号
平成15年(2003年)11月1日
編集発行・横須賀市教育研究所/代表・五ノ井文男
〒239-0831 横須賀市久里浜6-14-3
TEL(046)836-2443(代) FAX(046)836-2445
巻頭 | 特集 | 横須賀教育史 |
研修セクション | 教育情報セクション | こくばん |
「研究所月報バックナンバー」へ戻る |
巻頭
自立した『個』を育てること
4月のイラクの邦人人質事件で「自己責任」論が大きな話題になった際、アメリカのロックポートという小さな港町を訪ねた時のことを思い出しました。 |
このような例以外にも、外国を旅行したときに感じた日本人とは異なった “個” の確かさが、「顔のない日本人」と国際社会に言わせているのではないかと思いました。 ( 指導主事 坂庭 修 ) |
特集
社会体験研修(11年次研修)から
体験して 「気づく・感じる・わかる」こと 私は、「さかくら総本家」で、4日間は工場で菓子の製造を、1日は店で接客の体験をしました。売り手の立場を経験したことにより、買い物に対しての見方が少し変わったような気がします。 |
介護老人保健施設 フィオーレ久里浜にて 「介護老人保健施設 フィオーレ久里浜」 は、病状が安定し、入院治療をするほどでない高齢者にリハビリテーションや看護、介護のサービスを通して、自立と家庭生活への復帰を支援することを目的とした施設である。そのために医師・看護師・理学療法士・作業療法士・介護士・栄養士・支援相談員・事務員といった方たちが連携をとりながら、それぞれ責任のある仕事をしている。
|
横須賀教育史
神奈川県研究所連盟 研究発表大会
平成16年10月15日(金)県内の各市町村が設置する教育研究所で組織する神奈川県教育研究所連盟の研究発表大会が、小田原市教育研究所の主催で開催されました。今年で51回を数える大会には、加盟する県内25研究所が調査研究した内容について発表及び報告(14分科会54テーマ)がありました。今年度、本市では平成15年度の長期研修員、平成14・15年度「よこすかの子ども」研究員会、「小・中学校の連携」研究員会が次のテーマで研究発表を行いました。 紙面の関係から発表の一部を紹介します |
どのようになったのか。「生きる力」を身につけるための素地として、子どもたちの生活はどのような状態なのか。学校は、家庭は、子どもたちにとって「生きる力」を身につける場となっているのか。定職に就かない若者の増加が少しずつ社会問題化している中、子どもたちはどんな職業観を持っているのか。子どもたちはどんな大人を立派な大人と考えているのか。それはそのまま、子どもたちの「なりたい大人像」と重なるのではないか。
◆「小・中学校の連携」研究員会
「小・中学校の連携のあり方を探る」
代表 長浦小学校 教諭 鈴木 静
汐入小学校 教諭 内藤 恵理子
~テーマの設定から~
21世紀を迎え、全国的に「学校間の連携」の研究が数多くなされるようになっている。その中で考えられている目的の多くは、生涯学習の捉えの中で、「『生きる力』の基礎となる『自ら学び、自ら考える力』の育成のために、例えば、小中学校という義務教育9年間を通して、継続的・発展的に子どもたちが学ぶために『連携』する」というものである。そうしてみると学校教育における学習指導面、生活指導面の両面からの「連携」が考えられるし、総括的に考えるならば、教育課程全体を見通した視点から「連携」を考えることになる。
全国的な情勢を考えると、本市の研究は「最初の一歩」だと考えてる。しかし、この研究を参考にし、「21世紀を切り拓く心豊かでたくましい子ども」を育成するための「連携」を考えていきたい。
※当日の資料は、他地区も含め、本研究所(図書資料室)に備えてあります。(指導主事 一柳)
◆平成15年度長期研修員からの発表
「小学校教育におけるマルチメディアの役割」
鶴久保小学校 教諭 遠藤まゆみ
~研究のまとめから~
マルチメディアの特性を授業に生かすことは、子どもたちの学習意欲を引き出し、自発的な学習活動を支える上でも効果がある。特に、一人1台の環境で入力スキルの差に関わらず学習活動が展開できることで、個別支援も可能となる。
常に新しい情報を取り入れ、その活用方法を研究していく体制づくりは現代の教育に求められていることだろう。そのためには、データづくりなどサポートする専門の機関などとの連携は今後の課題のひとつと言えよう。日常生活においても密接に関わりをもつマルチメディア、その関わりは「慣れ親しむ」ものから「ツールとして活用」する時代に入っている。生きて働く力の育成という学習目的達成のため、さらなる効果的な活用方法を研究していきたい。
◆「よこすかの子ども」研究員会
「よこすかの子どもの実際」
代表 北下浦小学校 教諭 黒田雅子
~テーマの設定から~
「よこすかの子ども」の今の姿を見つめるために、どんな研究課題が必要なのかを考える中で、「生活」「学習」「自分」「大人像」の4つの分野を設定した。
子どもの姿が時代や社会を反映するということは、多くの先人たちが述べてきたことである。現代は変化の激しい時代と言われている。時代の激しい変化が子どもたちの、どんな側面に、どのように影響しているのか。子どもたちは変化をどう受け止めてきたのか。その結果、子どもたちが
研修セクション
11月の研修講座案内
基本研修
◆初任者研修
16日(火) | 13:15~17:00 ※公郷小のみ 13:10~ |
授業研究 〈授業参観・研究協議〉 |
浦郷小学校・公郷小学校・ 馬堀小学校・津久井小学校・長井小学校 |
30日(火) | 8:15~13:15 |
障害児教育 〈授業参観および体験〉 |
ろう・養護学校 |
◆2年次教職経験者研修
10日(水) | 15:30~17:00 | 実践交流 〈各自のレポートに基づくグループ協議〉 |
第1研修室 |
◆11年次教職経験者研修
2日(火) | 13:30~ | 〈研究委託校の発表に参加〉 | 池上中学校 |
19日(金) | 12:50~ | 鴨居小学校 | |
26日(金) | 13:20~ | 陽光小学校 |
その他の研修
◆情報教育研修
9日(火) | 16:00~ | HP管理コース <中・ろう・養護・高校対象> |
情報研修室 |
◆教育相談研修
15日(金) | 15:30~17:00 | 実習「子どもの心を育むグループワークトレーニングの実習」 |
国カウンセラー・学校心理士 渡辺 悦子 |
総合福祉会館 4階会議室 |
◆教育課題研修
12日(金) | 15:30~17:00 | 「学校評価で学校が変わる」 |
横浜国立大学教育 |
第1研修室 |
30日(火) | 15:30~17:00 | 「学校を “意味のある学び” の場に」 | 鎌倉女子大学児童学部助教授 高垣 マユミ |
第1研修室 |
~ ご存じですか?教育情報衛星通信ネットワーク~
教育情報衛星通信ネットワーク(エルネット)とは、衛星通信を活用した、教育・文化・スポーツ・科学技術に関する情報を直接全国に発信する文部科学省のネットワークです。このエルネット通信を録画したエルネットビデオライブラリーが本年度より開設されました。ビデオ一覧は研究所のホームページにアップしてあります。個人や校内の研修に是非お役立てください。
(指導主事:木屋・椿本・北村・北原)
教育情報セクション
■後期のITアドバイザーがスタート 学校ITアドバイザー事業の最後となります後期派遣が先月18日より来年3月までの予定ではじまりました。学校ITアドバイザーは学校での「校務の情報化」と「授業でのIT活用」のアドバイス、サポートのために研修を受け、派遣されています。コンピュータ教室の40台を利用して一斉指導には不安があると思いますが、その時こそ事前に学校ITアドバイザーと相談し、活用して下さい。 最後の半年ということで是非、管理職・情報担当の先生を中心に計画的な活用をお願いいたします。 ■スクール携帯ネットのアクセス16万件 今年6月より本格運用が開始されました「よこすかスクール携帯ネット」ですが、これまでのアクセス数が16万件を越え、関心の高まりと共に、利用が急速に広まっているようです。 各学校で内容の更新も頻繁に行われており、今後も学校だよりやスクールページを補完するものとして、また事件・災害、運動会などの緊急情報の配信等においてお役立て下さい。 情報は生き物といわれますが、情報を伝えるシステムも、絶えず使っていなければさび付いてしまいます。更新作業への直接の評価は見えにくいのですが、このアクセス件数が示すとおり、学校からの情報に関心が高まっていることを強く意識していただきたいと思います。 ■来年度中学校のコンピュータ更新 平成17年度は中学校のコンピュータ室のデスクトップパソコン、ノートパソコンとも新しいものに変わります。 どのようなものが使いやすいのか、ソフトに関してはどうか、来年度以降の活用の仕方を考慮に入れたご意見を、情報教育担当者を通して研究所にお伝え下さい。 関連して、今年度から記憶媒体としてUSB接続型のメモリー等が学校予算で購入可能になり、今やフロッピーディスクに取って代わろうとしています。何度もお伝えしているところですが、ウイルスの侵入がこうした記録媒体によるものであると、研究所ではチェックができません。 |
|
|
|
こくばん
~不登校対策情報~
◆9月の不登校出現率、減少に!! |
直接お話を伺うと「反社会的な子も非社会的な子も、同じスペースを共有していますが、特に問題はありません。あくまでも『近所のおばちゃん』というスタンスで気軽に接し、エネルギーを蓄えさせるようにしています。」とのことでした。 |
◆社会勉強 「熊」が住宅地へ出没とのニュースが連日伝えられています。「動物園の熊は冬眠するか、しないのか」登校途中の小学4年生くらいの数名が激論を交わしていました。子どもたちの話を聞いているとおもしろいし、時にはびっくりすることもあります。台風の仕組みや高値のレタス、黒潮の流れと魚のことなど旬の話題を耳にすることもあります。社会の出来事への興味関心が着実に育っていることを感じます。タイミングよく授業で取り上げられたりしたら、きっと目を輝かせていくに違いないでしょう。 |
更新日:2023年11月02日 15:12:32